1.小倉リハビリテーション病院について
当院は北九州市小倉北区にあるリハビリテーションを専門とする病院です。北九州都市高速の紫川インター横に位置し、JR日豊線沿いに立地(最寄駅は南小倉駅)しています。そのため、入院患者は北九州市、筑豊地区を中心に、京築・豊前地区、大分西部から来られることもあります。
これまでの当院の歩みとしては1962年に病床数47床で「南小倉病院」が精神神経科として開設し、1972年に医療法人共和会として法人化しました。1982年に精神科病床が廃止され、一般130床の老人病院へ機能を転化しました。1983年に老人デイケアセンター施設「託寿館」開設。2001年に新病院が完成し、小倉リハビリテーション病院と改称しました。また同年に回復期リハビリテーション病棟(以下、回復期リハ病棟)40床を取得しました。現在、病床数は198床あり、うち回復期リハ病棟158床、障害者施設等一般病棟(以下、障害者病棟)40床を有しています。
リハ専門病院として急性期病院との連携は生命線であり、連携・広報室を担当窓口として、医師同行による紹介元病院への訪問や毎夕の会議参加など常勤医師たちの協力を得ながら、入院調整を行っています。
退院支援における連携についても、退院前自宅訪問、サービス担当者会議等のCMによる退院前関与を積極的に依頼しており、切れ目のないリハビリテーションの提供に心がけていています。回復期リハ病棟の自宅復帰率は75%をキープしており、在宅支援を行う「共和会地域リハビリテーションセンター(居宅介護支援事業所、通所リハ、訪問看護、訪問リハ、テクノエイド、在宅介護支援センター)」を中心にサービス提供を行っています。その他、転帰先としても関連施設介護老人保健施設「伸寿苑」を始め、他施設への情報提供も積極的に行えるようにしています。
今年度からはこれまでの共和会での地域リハ活動を整理し、更なる今後の発展を目指すため、共和会地域包括ケア推進本部を立ち上げました。
2.医療ソーシャルワーカーについて
小倉リハビリテーション病院には、回復期リハ病棟に8名、障害者病棟に2名、連携広報室に1名、医療ソーシャルワーカーを配置しています。
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MSW |
7F 回復期リハ病棟 40床 |
2名 |
6F 回復期リハ病棟 40床 |
2名 |
5F 障害者病棟 40床 |
2名 |
4F 回復期リハ病棟 38床 |
2名 |
3F 回復期リハ病棟 40床 |
2名 |
1F 連携広報室 |
1名 |
また共和会地域リハビリテーションセンターに1名、介護老人保健施設「伸寿苑」に3名配置しています。
3.医療ソーシャルワーカーが心掛けていること
急性期治療を終え、回復期リハ病棟へ入院する患者・家族は、疾病や障害により一変してしまった身体と家族内外の役割の変化に向き合わねばならない状況にあります。またリハビリテーションや新たに関わりを始める私たちに対し、期待や不安を抱きながら、お見えになります。そうした状況の中で入院前期に、私たちに求められることは患者・家族の今までの生活や思考に触れながら、生き様や価値観、今置かれている状況の理解に努め、互いの信頼関係を構築していくことです。
そして、リハビリテーションの提供と医師をはじめとしたスタッフからの説明を受け、これからの生活を考え始める入院中期には、患者・家族の受け止め方や考えを確認していきながら、これからの生活を共に考えていく役割が求められています。
また次なる生活(退院)が近づくころには、一度は決意をしたはずでも、病院生活と在宅生活の間に生じる能力の差や介護力の差、関わるスタッフや環境の変化による漠然とした不安が生じることも多いです。その時期には、これからの支援を託す在宅スタッフとのしっかりとした連携や、心の確認作業が私たちに求められる関わりと考えています。
障害を抱え、これからの人生の再スタートに対し、現実に直面し、もっとも不安を抱いている本人、それをもっとも支えようとする家族に対し、私たちが身近にいる専門家でいたいと考えています。
小倉リハビリテーション病院
〒803‐0861
福岡県北九州市小倉北区篠崎1丁目5-1
電話:093‐581‐0668
平成27年2月現在