1. JR九州病院について
当院は、九州旅客鉄道株式会社の企業立病院として北九州市門司区大里地区にあります。大正6年に九州の玄関口である門司港地区に門司鉄道病院として開院し、昭和30年に門司港から現在の地に移転、国鉄民営化後の平成元年に九州旅客鉄道株式会社 JR九州病院となりました。JR門司駅から年配の方でも徒歩10分程の所にあり、敷地に面してバス停もありアクセスは便利です。
当初は九州管内の国鉄職員のための職域病院として機能し、最盛期には看護学校を併設した410床の総合病院でしたが、その後は徐々に規模を縮小しました。昭和57年からは地域住民の方々に開放され、JR本社が博多に移転した関係で現在は患者さんの殆どが地域住民の方々です。一時期、療養介護に重点を置いたことにより、平成12年より100床の介護療養病棟が併設されましたが、平成19年から急性期化を図る方針により、平成21年度末に全て廃止しました。従って現在は一般病床164床(亜急性期病床含む)、医療療養病棟101床の合計265床のケアミックス病院です。平成22年度以降は、新規入院患者の99%以上が一般急性期目的での入院であり、地域住民の方々のための中核病院として機能しています。
当院独自の試みとして、JR九州の各駅を開始点とするウォーキングイベントにて、平成23年から門司駅から出発する方へ、ウォーキングの途中で病院に寄っていただき体力測定や血管年齢等を測り、健康増進を推進する活動を行っています。今年度は地域の商店街、近隣の保育園や消防署と一緒になって「JR九州病院 文化祭」というイベントを行うなど、さらにその活動を活発化しています。 また、JR九州関連会社が当院から500m西側の所に介護付有料老人ホームSJR別院を経営し、当院医師が開設時から健康相談を担当しています。なお、同様の介護施設を平成26年春には、福岡市東区の千早駅前に開設する予定(住宅型有料老人ホームSJR千早)で、さらに福岡市早良区にも施設開設を計画中です。
2. 医療連携室について
平成19年からの急性期病院への転換推進の一環として、平成20年8月に医療連携室を開設しました。現在は医療ソーシャルワーカー2名、看護師2名、事務3名の合計7名で対応しています。事務スタッフの2名はJR九州野球部員で、午前は病院勤務、午後は猛練習に励む毎日です。2人とも社会人野球の全国大会で活躍していて毎年応援が楽しみです。
門司区は高齢化率31.6%と北九州市の中では八幡東区に次ぐ高齢化地域のため、平成24年度の相談件数は後期高齢者の割合が80%を占めています。医療療養病棟があることで入院相談を受けることがありますが、療養病棟担当の医師不足のため受入れ対応がほとんどできない現状です。従って、相談の多くは退院後の生活や療養についてで、その割合の大半を占めます。また、介護保険や特定疾患の申請、医療費等の経済的な相談等も多くなっています。
当院の急性期診療機能が、現在、胃腸肝胆膵全般にわたる消化器系の診断と治療を主体としている関係で、病院としては門司区で必要とされているがん診療の充実に力をいれています。また当院は内視鏡治療、手術、IVRや入院・外来での化学療法を充実させることで地域に貢献しています。 私たち医療連携室は、高齢者やがん患者の生活支援のため、地域住民の方々、近隣の診療所や病院、介護事業者と医療・介護の連携体制を築いていけるように日々研鑽を積んでいきたいと思います。
JR九州病院
〒800-0031
福岡県北九州市門司区高田2丁目1-1
TEL:093-381-5661
FAX:093-381-1077
2013年11月現在